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デザインの印象が変わる! 高精細シール印刷(Fairdot2)について

印刷したときに「画面のイメージより淡い」「細かい線が飛んだ」そんな経験、ありませんか?

 

実はその原因の多くは“網点(スクリーン技術)”にあります。
今回は、通常よりも高い精度で印刷できる Fairdot2(フェアドット2) について、印刷についてあまり知らない方や、デザイナーの方にもわかりやすくご紹介します。

まず、通常の印刷とは違うFairdot2を簡潔に言うと、Fairdot2は印刷の版を高精細な網点で作っているスクリーン技術のことを指します。

※スクリーン技術とは、印刷の版(CMYK)を出力する際に、画像を細かな網点に変換して濃淡を表現する技術のことです。


スクリーン技術にはAMスクリーン(以下:AM175線)とFMスクリーンの2パターンの網点があり、一般の印刷物はAM175線で印刷されています。
まず、一般的なこちらの2種類のスクリーン技術をご紹介します。


 

【AM175線 (基本の網点)】

 

 


AM175線は、規則正しく並んだ網点(丸い点)の大きさによって濃淡を表現しています。ベタの再現やメリハリのある絵柄、線画の印刷をするのに最適な網点と言われています。

 



【FMスクリーン (高精細網点)】

 

 


FMスクリーンは、十数ミクロンの肉眼では判断できない細かな点の密度によって濃淡を表現されています。細かな文字や線や、緩やかなグラデーション、低濃度・高濃度域の再現等に最適な網点と言われています。


こうして網点だけを見てみるとドットの細かさや大きさなどの違いは明確にわかりますね。
では本題のFairdot2の網点はどちらかお分かりでしょうか?

 

「細かい点で表現するならFMスクリーンでしょ?」そう思われた方も多いはず。

ところがFairdot2は、そのどちらでもありません。AMとFMの“いいとこ取り”をしたハイブリッド方式なのです。
では早速Fairdot2の網点を確認してみましょう。



【Fairdot2】

 

 


Fairdot2の網点は不規則に配置されており、モアレや線切れといった従来網点の問題を解消しています。通常の印刷がAMスクリーンなのに対して、Fairdot2はAM/FMの長所だけを取り出した、ハイブリッド方式による画期的な網点と言われています。


※モアレとは線が重なり合ってできる縞模様や波模様のこと



Fairdot2はFMスクリーンと同様に細かい網点ですが、AMスクリーン(175線)右端(ベタ部分)まで表現されているのが分かりますね!

では実際に印刷した際に、どこまで色域が変わってくるのでしょうか?
AM175線とFairdot2で印刷された写真を見ながら確認してみましょう。

 

【AM175線を使用した画像】
【Fairdot2の網点を使用した画像】

 

 


こうして実際に着色された画像で比較してみると全く違うことがわかりますね!

Fairdot2であれば細かな網点で印刷されるため、AM175線では表現しきれない色の変化やグラデーションも綺麗な仕上がりになります。


ではどんなデザインにFairdot2が最適なのか気になりませんか?


当社の製作事例には、Fairdot2を使用した事例が多くありますが、共通点としましては筆の質感が表現されているもの細部まで書き込まれているもの、緩やかな色の変化があるもの、写真が埋め込まれているものなどが挙げられます。


 

イベント配布ステッカー
『おんせん都市型音楽祭 いい湯だな!』
高精細オフセット印刷と複合抜き加工
『デザインのひきだし50号』
イベント用ステッカー
特別展「いちはらのお薬師様」

 

ステッカー付きイベントチケット
「ババンバvinvinvin」
イベント用ステッカー
「渋谷バターまつり」

 



今回は175線とFairdot2の違いを見ていただくために、言葉だけでは伝わりにくいので実際に印刷して比較してみました。市原歴史博物館 様の特別展「いちはらのお薬師様」のイベント用ステッカーを使って違いをご紹介いたします。

 

※こちらはご注文の際にFairdot2で印刷しましたが、比較のために175線でも印刷させて頂きました!


 

 



遠目から見ても、背景のデザインに配されている細い線が左のAM175線は所々途切れてしまっています。これはデザインに配されている線が細すぎてAM175線では表現しきれない印刷表現でした。


また左下には小さな文字で仏像についての詳細が印刷されているのですが、1.5倍ルーペで確認した所…


 

AM175線
Fairdot2

 



AM175線よりもFairdot2の方がはっきり文字と認識できますよね。
他にも、仏像の顔部分をルーペで確認すると…


 

AM175線
Fairdot2

 


遠目では分かりづらいですが、ルーペで見ると一目瞭然。
Fairdot2のほうが濃淡の差が出てはっきりと仏像の表情が印刷されているのが分かります。

 

Fairdot2は細部まで再現できるため、写真やイラストを含むデザイン、グラデーション、細い罫線などに最適です。
デザインそのままを美しく再現できるので、より“こだわりのある仕上がり”を表現できます。

 

ディテール表現や線切れが発生することなくデザインそのままを再現できるので、通常のものよりもこだわりのある良いラベルになります。

市原歴史博物館様で製作させて頂いたシールはFairdot2に最適なデザインだったため、当社からもご提案させて頂きました!

 

 

いかがでしたか?


「自分のデザインもFairdot2で印刷したら、どんな仕上がりになるんだろう?」とお悩みの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
仕上がりのイメージやサンプルを見ながら、最適な印刷方法をご提案いたします。

 

 

 

 

高精細印刷は、見る人の印象を左右する「仕上がりの質」を大きく変えます。ぜひ一度、Fairdot2の“違い”を体感してみてください。

 

 


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